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【理系】大学院に進学する"メリット"と"デメリット"について解説【大学院】

こんにちは。京大大学院OBのインプロです。現在、理系の大学卒業者は、およそ40%以上が大学院へ進学している時代です。特に旧帝大クラスの国立大学では9割以上進学しています。

一方で、「大学院に進学すべきか?」「就職すべきか?」悩んでいる学生は多いと思います。当時、私も悩んでいましたので、とても気持ちがわかります。

実際に大学院に進学し、当時を振り返ってみて、良かったことも悪かったこともありました。そのうえで、メリットとデメリットを記事にしようと思います。

本記事では、

「大学院に進学するメリットとデメリットについて教えて欲しい。」

「大学院進学した経験も踏まえてメリット・デメリットを教えて!」

という要望にお答えいたします。

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◯メリット①視野が広がる

大学院の研究を通して、自分が研究に興味があるのかどうか学べると思います。大学院の研究をしているうちに、「やっぱり自分には研究が向いてなかった…」または「研究はやっぱり面白い!」など自分自身を知ることができます。

自分を理解した上で、就職先を研究開発職にするのか、それ以外の就職先にするのか選ぶことができると思います。その方が、「就職してから大学院に進学すればよかった…」という後悔もなくなります。

◯メリット②就職の選択肢が多くなる

修士以上に進学すると、研究開発職への就職の道が一気に開けます。学部卒で研究開発職につける人はほんの一握りです。

また、大手企業メーカーの研究職では、採用条件を院卒・修士以上としている会社も多数あります。

一方で、研究開発職以外の道へも進学することが可能です。銀行や外資系メーカーの技術営業などに進学する人もいました。

◯メリット③研究開発能力が身につく

大学院でしっかり研究に取り組むことにより、研究開発能力が身につきます。問題解決能力とでもいいましょうか。

課題がありそれに対して、どのようにアプローチして解決して行くべきか、その能力が身につきます。

私自身も論文を読んだり、課題に真摯にと取り組むことにより、研究能力が身につくものだと肌で感じました。

学部生と比較して、英語の論文も読むハードルが一気に下がります。これは就職してからも大きいです。

研究能力が身につくと、専門外の分野に就職した際にも、同様にアプローチできるため、研究開発者として必要なスキルを学ぶことができます。

◯メリット④高い専門性

大学院で研究していたことを、そのまま就職先でも継続することも多々あります。例えば、太陽電池の研究をしていた人が、就職後に同じ太陽電池の開発に取り組むことも大いにあります。

そのため、深い専門性を身につけておくことはとても大切です。別の分野で就職したとしても、その深い専門性を通して別分野へ活かすことも可能です。

◯メリット⑤プレゼンスキル向上

研究室ではプレゼンをたくさんすることになるため、何度も練習します。そのうちにプレゼン資料の作成スキルや、プレゼンスキルが向上することは間違いないです。

「いまの新人は発表が上手い!」と、入社したときによく会社の年配の人に言われていました。

◯メリット⑥給料・昇進が有利

学部卒に比べると、院卒の方が2~3万円、給料が高くなります。その分、大学院で2年間は修行していることが認められています。

また、就職後に職級・グレードにも影響して、昇進にも影響してきます。修士卒であれば、学部卒よりも一つグレードが高い位置で就職します。そうなると、ムダに昇格試験を受ける必要もなくなります。

◯メリット⑦精神力・忍耐力の向上

研究室では、精神力を育てる場でもあると身を持って感じました。理由は、下記の「研究がしんどい」という項目をみて貰ってもわかります。

給料も貰えずに、終わりのない研究を永遠としていると、「なんのために研究しているんだっけ?」という疑問も湧くときもあります。

この迷いに打ち勝って、しんどい研究をやり通すことにより、精神的な成長があります。会社に入る前に耐性が身についてきます。

✕デメリット①就職が遅れる

大学院に進学すると、学部生より2年遅れ、高専卒生より4年遅れ、高卒より6年遅れます。高卒と同じタイミングで就職しても、同期になります。

会社に入ると年下でも、最初に会社に入社した人が先輩になります。年齢が気になる人もいるでしょう。

ただし、会社にはいると上下関係はありますが、年下でも年上でも、優秀な人は優秀で出世するので、関係ないと言えばないです。

✕デメリット②学費がかかる

大学院の学費は、国立の場合は2年間で140万円程度かかります。私立の場合はその1.5~2倍以上は覚悟しておいた方が良いでしょう。

お金もかかりますが、奨学金で生活することも可能です。200~300万程度でも、決して返済できない奨学金ではありません。

自分は100万円程度の奨学金をかりましたが、1年程度で返済しました。一方で、700万の奨学金を貰っていた同期もいました。彼は4年程度で返済していました。これはちょっと驚きましたが、残業が多かったようですが、決して返せない額ではありません。

また、アルバイトをして1年稼いでから、大学院に進学した人もいました。

✕デメリット③就職の窓口が狭まる

就職の選択肢が広がる一方で、実際に文系就職しようと思った場合、しっかりとした理由がないと厳しくなると思います。

そこは、それなりの理由を述べる必要があります。それができないと、文系就職するにしても「なぜ理系就職じゃないの?」とつっこまれて落とされます。

✕デメリット④大学院入試(院試)が厄介

大学院入試(院試)の勉強が大変です。特に、予備校などもないので、自分で情報を集めて対策する必要があります。

外部の大学院を受験する場合には、もっと情報がないため、非常にハードな戦いになります。

大学院に落ちるもあります。その救済措置がほぼなく、来年また受験するしかありません。そのため、大学院を複数併願して受験するのがおすすめです。

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✕デメリット⑤研究がしんどい

「大学院の研究がしんどくて大変」ということはよくある話です。ブラック研究室に配属されればなおさらです。(※ブラックかどうか個人の捉え方次第ですが)

ちなみに自分の場合、京大大学院に進学しましたが、土曜日も研究室でセミナーをやっていたので、休みが一日しかなかったです。

夜10時ごろまで研究して、朝9時にまた研究室に向かっていました。正直、体力的には社会人の方が楽です。実際に、「社会人は給料ももらえますし社会人の方がいいんじゃない?」と思ってしまうこともありました。

これが自分のためにやっている研究と思えなければ、中退してしまうことになるでしょう。

~大学院か就職か迷ったときの対策~

インプロ(筆者)的おすすめとしては、一度、学部2~3年のときにインターンシップまたは就職活動を早々にしてみてから、大学院進学を検討するというやり方です。

早い時間にインターンシップと就職活動し、どういう職業に付きたいかイメージを描きます。

就職したい職が文系就職ならばそのまま就職し、研究開発職などの専門性が必要な職業なら大学院に進学する、というやり方で大学院進学するか否かを決めます。

その方が、自分の目標にはっきりと道筋を立てることができます。また、大学院で就職活動をしているときにも「なぜ大学院に進学したのか?」という質問にもすんなり答えられます。特に、自分の場合は、外部のレベルの高いところへ進学したこともあり、やる気を感じてもらうことができました。

実は、私がそのようにして大学院進学するか否かをきました。就職したい職業が研究開発職でしたので、就職活動をしてみて、修士卒が9割という現実を知り、大学院に進学しました。そしていま、無事に研究開発職に就いています。

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